本日のオペラ: 軍人たち(Die Soldaten)
同劇場の現芸術監督・若杉弘氏(任期は2010年8月まで)は同オペラを上演するために芸術監督になったそうだが、それほどの作品なのか?と半信半疑、そのため、せめて「あらすじ」ぐらいはアタマに入れておくべくDVD(輸入版)を入手し、「予習」はしておいたのだが…
あらすじ、および音楽的にはともかく、演出がDVDとは相当に違うので戸惑った、というより、本日の演出を見て、少なからずこれまでに見たオペラのいくつかが連想されたせいか、少なくとも演出に関しては、衝撃的な斬新さは感じられなかった。まず何を連想したかというと、2005年のザルツブルクで上演された(ネトレプコの)《椿姫》。それもそのはず同じ演出家(ウィリー・デッカー)であることを観終わってから気づいて納得した次第。
また、演出、とくに舞台装置のほか白塗りのメークや最後のマリーの血糊(?)を含む衣装等の印象から、2月にゼンパー(ドレスデン・ザクセン州立劇場)で観た《ペンテジレーア(Penthesilea)》を連想した(参考舞台写真)。今回のプロダクションはゼンパーのために製作されたオリジナルコンセプトに基づくとあるので、その意味でもどこかでつながりがあるのかもしれない。そういえば、若杉氏はゼンパーの元音楽総監督だったはず。
それと何といっても、舞台を傾斜させるところを含めて、3月に横浜で観たホモキ演出の《ばらの騎士》を連想してしまった。