Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

道を踏み外した女

オペラ《椿姫》の原題は"La Traviata"。これは「道を踏み外した女」という意味だと説明されている場合が多いが、ホントだろうか。
ネット上にあるマルチリンガル辞書で"traviata"を検索してヒットする単語は、英語/フランス語では"courtesan", ドイツ語では"Kurtisane"であり、これらは「高級娼婦(売春婦)」の意味だ。ちなみ同辞書の日本語の訳語は「花魁」となっている。
したがって、「道を踏み外した女」というのは、婉曲な(歪曲した?)意訳ではないだろうか。
それはともかく、某所でのオペラ人気ベストテンの2位を占める《椿姫》だが、これまで生の実演を見たことがないのはもちろん、話の筋も詳しくは知らなかった。9月に実演を見るべくチケットは入手済みなのであるが、その前に予習すべくDVDを購入した。
同DVDでヴィオレッタつまり椿姫を演じているのは、ルーマニア人のアンジェラ・ゲオルギュー(Angela Gheorghiu)。「いま最高のプリマドンナと讃えられる」わけがわからないでもないが…個人的には、ちょっと好みではない。オーバーアクションというか、大味というか。とにかく口がデカイ。そのせいか遠目にはいいのだが、アップになるとこわい。
それにしても第1幕の幕切れに歌われる有名なアリア《花から花へ》は、ちょっと力み過ぎではなかろうか。ほとんど半狂乱状態(YT参照)。
by ka2ka55 | 2007-08-08 14:31 | 音楽