Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

《オベルト》@ハイデンハイム・オペラ・フェスティバル(16/08/04プルミエ)とはどんなオペラなのか

欧州では夏の音楽祭があちこちで開催されている今日この頃、バイロイトやザルツブルクなどで行われている超メジャーな音楽祭についてはあらためて紹介するまでもないが、ドイツ南西部、ミュンヘンとシュトゥットガルトのほぼ中間に位置するバーデンヴュルテンベルク州の都市ハイデンハイムHeidenheim an der Brenz)で開催されているハイデンハイム・オペラ・フェスティバル(Opernfestspiele Heidenheim)については日本ではあまり知られていないかもしれない。しかし、意外にも(?)Wikiの日本語版には比較的詳しく、以下のように記載されている。
音楽祭は1964年にヘレンシュタイン城の騎士の間の遺跡で「城館の夜の歌」という野外コンサートが開かれたことから始まる。5年後に音楽祭は小規模なオペラをレパートリーに加えた。1977年に初の大規模オペラの『後宮からの誘拐』を上演し、1988年には現在の名称となった。音楽祭の会場はヘレンシュタイン城の騎士の間の遺跡、コンツェルトハウス、会議センターである。期間中はオペラだけではなく、野外コンサートやガラコンサート、その他の音楽イベントが行われる。
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Opernfestspiele Heidenheim
今年(2016年)の開催日程は6月8日から8月7日まで、つまり本日閉幕するわけだが、オペラはプッチーニの《ボエーム(LA BOHÈME)》とヴェルディの《オベルト(OBERTO)》が上演された。
《オベルト》@ハイデンハイム・オペラ・フェスティバル(16/08/04プルミエ)とはどんなオペラなのか_d0103632_023030.jpg
ところで、《ボエーム》はともかく、《オベルト》についてはヴェルディ作曲にもかかわらず、私はもちろん一般的にもほとんど知られていないと思われるので、すこし調べてみた。上の写真は、同音楽祭で上演された公演(8/4プルミエ)に関して高く評価しているOpernnetzに掲載されている舞台写真。ちなみにオベルト役つまりタイトルロールは韓国人バス歌手のWoong-jo Choi(右端)。

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・Ein Vorbericht zu "Oberto Conte di Bonifacio" / Verdi in Heidenheim (Kultur Regional am 4.8.2016 von Rainer Schlenz

▼ヴェルディ作曲《オベルトOberto)》全2幕
Wikiの日本語版の記事には「『オベルト、サン・ボニファーチョ伯爵』(Oberto, Conte di San Bonifacio)は、ジュゼッペ・ヴェルディが初期に作曲した2幕からなるオペラである。『サン・ボニファーチョ伯爵オベルト』と称されることもある。オペラは現在では全く上演されない」とあるが、ヴェルディのオペラ全26作のうちの実質的に第1作(1839年、ミラノ初演、台本はソレーラ)である。「現在では全く上演されない」というのも、現に同音楽祭で上演されているので正しくはなく、今年2月にはフランクフルトでも演奏会形式で上演されたようである。とはいえ、滅多に上演されないことはたしかで、録音も映像も少ないが、2007年にスペインのビルバオで上演された公演がDVD化されていて、それがYouTubeに公開されているので参考になる(下記参照)。同音楽祭の公演も収録されて公開されればアリガタイのだが…
尚、あらすじおよびリブレットに関してはココを参照。

▼参考動画



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by ka2ka55 | 2016-08-07 03:00 | オペラ