Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

カラヴァッジョは殺された?

「西洋美術史上最大の巨匠の一人」であるバロック期のイタリア人画家カラヴァッジョ(Michelangelo Merisi da Caravaggio、1571-1610)に関して、これまでさまざまな死亡説(マラリア説、腸内感染説、鉛中毒説など)が挙げられていたが、イタリアの歴史家の研究によって「他殺説」が浮上してきたらしい。
日本の主要メディアでは報道されていないが、英紙The Telegraphの今月2日付けの記事(Caravaggio ' was killed by the Knights of Malta')と同記事を基にした日本のサイト(ヨーロッパ芸術街道)の記事(カラヴァッジョ他殺説浮上)によると「マルタ島の騎士がカラヴァッジョの殺害に関連していることが暗示されていた」とある。
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ホロフェルネスの首を斬るユディト」(1595-1596年頃)作品解説

食べる西洋美術史』の著者でカラヴァッジョの研究者でもある宮下氏はこの画家について「まぎれもない天才だったが、人一倍自尊心と嫉妬心の強い男であった。粗暴な性格から常に官憲の手を煩わせ、ついには殺人を犯して逃亡中に野たれ死んだ。もっともその才能は高く評価されており、暴行や傷害で逮捕されても、注文した絵を早く描いてほしい金持ちが保釈金を積んだり有力者に働きかけたりして、すぐに釈放されてしまうほどだった」(『裏側からみた美術史』(日経プレミアシリーズ)p.18)と書いている。
by ka2ka55 | 2012-04-12 23:24 | ニュース