Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

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墺グラーツ歌劇場の2016/17シーズンは《トリスタンとイゾルデ》で開幕(2016/09/24(土)プルミエ)

「気になるオペラハウス(11)」として一昨年昨年 に記事にしているオーストリアのグラーツ歌劇場(Oper Graz)の新シーズンすなわち2016/17シーズンが今月24日(土)(17:00開演)に開幕するが、上演されるのはR.ワーグナー作曲《トリスタンとイゾルデ(Tristan und Isolde)》(11月25日までの計9公演)。
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同演目に関する説明は不要だろうが、スタッフとキャストについて簡単に触れておこう:
Am 24. September eröffnet die Oper Graz die neue Opernsaison mit „Tristan und Isolde“ von Richard Wagner. Nach Arbeiten an der Deutschen Oper Berlin und am Staatstheater Nürnberg inszeniert erstmals an der Oper Graz Verena Stoiber, die gemeinsam mit Sophie Schneider 2014 beim Ring Award sowohl den Ersten Preis, als auch die Preise des Landes Steiermark und der Stadt Graz gewonnen hat. Chefdirigent Dirk Kaftan, der für seine Augsburger Interpretation von „Tristan und Isolde“ von der Fachzeitschrift „Opernwelt“ als „Dirigent des Jahres“ nominiert war, realisiert mit dem Grazer Philharmonischen Orchester Wagners anspruchsvollste Partitur. Hochkarätig sind die Titelpartien besetzt, denn sowohl die deutsche Sopranistin Gun-Brit Barkmin, die als Wagner- und Strauss-Interpretin u. a. an der Wiener Staatsoper brillierte, und der ungarische Tenor Zoltán Nyári, der an der Oper Graz als Paul in der „Toten Stadt“ begeistert hat, geben hier ihre Rollendebuts als Tristan und Isolde.
Tristan und Isolde, Premiere am Samstag, 24. September 2016, 17 Uhr Vorstellungen bis zum 25. November 2016
上記記事によると、演出はベルリン(DOB)やニュルンベルク州立劇場での演出歴のある女性演出家ヴェレーナ・ストイバー(Verena Stoiber)、指揮は同歌劇場の主席指揮者ディルク・カフタン(Dirk Kaftan, 1970-)。タイトルロールの二人はいずれもロールデビューでトリスタン役がハンガリー人テノールのゾルタン・ニャーリ(Zoltán Nyári, 1970-)、イゾルデ役がドイツ人ソプラノのグン=ブリット・バークミン(Gun-Brit Barkmin, 1971-)。ちなみに同テノールについては、「注目オペラ歌手(21)」として昨年1月に取り上げている。
by ka2ka55 | 2016-09-08 01:00 | オペラ | Comments(0)

注目オペラ歌手(69)リセット・オロペサ(Lisette Oropesa, 1983-, 米)(S)

▼リセット・オロペサ(Lisette Oropesa, 1983-, 米)(S)公式サイト
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生まれはアメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズだが、キューバ系アメリカ人(両親がキューバからの移民)とのこと。また、Wikiの記事によると完全菜食主義者(vegan)で熱烈なランナー/マラソン選手でもあるらしい(これらに関する本も出版されている)。
それはともかく、オペラ歌手としては、「リリック・コロラトゥーラ・ソプラノ」であり、デビュー(2006年)当初からメトロポリタンオペラに出演しているという輝かしいキャリアの持ち主と言える。レパートリーも広く、過去十年間にヴェルディ、ワーグナー、モーツァルト、ヘンデル等の作品のタイトルロールや主要な役でMETのほか、サンフランシスコ、ミュンヘン、アムステルダムの歌劇場に出演しているが、この間に来日しているかどうかは不明。

▼参考動画


















by ka2ka55 | 2016-08-24 16:00 | オペラ | Comments(0)

第14回 東京音楽コンクール 声楽部門 本選(8/23)の結果

第2次予選を通過した5名による本選が8月23日(火)上野・東京文化会館大ホールで行われ、結果が発表された。入賞者は以下の通り。
第1位及び聴衆賞:
アン・ジョンミン(バリトン) AHN JeongMeen, Baritone
【本選演奏曲目】
G.ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」より “天使のように美しい娘”
R.ワーグナー:歌劇「タンホイザー」より “死の予感のように~夕星の歌”
G.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “私の最後の日が来ました~私は死に行きます”

第2位:
ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン) Vitaly YUSHMANOV, Baritone
【本選演奏曲目】
G.ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」より “おまえこそ心を汚すもの”
G.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “私の最後の日が来ました~私は死に行きます”

第3位:
今井 実希(ソプラノ) IMAI Miki, Soprano
【本選演奏曲目】
J.ハイドン:オラトリオ「天地創造」より “いまや野は瑞々しい緑を差し出して”
C.グノー:歌劇「ファウスト」より “トゥーレの王~宝石の歌”

入選:
キム・テウン(メゾソプラノ) KIM Taeeun, Mezzosoprano
【本選演奏曲目】
A.ベルク:「初期の7つの歌」より “ナイチンゲール”
R.シュトラウス:「8つの歌」より “献呈” Op.10-1
J.マスネ:歌劇「ウェルテル」より “さあ涙を流させて”
G.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “おおむごい運命よ”

入選:
平山 莉奈(メゾソプラノ) HIRAYAMA Rina, Mezzosoprano
【本選演奏曲目】
G.ドニゼッティ:歌劇「ラ・ファヴォリータ」より “私のフェルナンド”
V.ベッリーニ:歌劇「カプレーティ家とモンテッキ家」より “君だけに、僕のジュリエッタ”
G.ロッシーニ:歌劇「チェネレントラ」より “悲しみと涙のうちに生まれ”
本選には残念ながら行けなかったため結果については何とも言えないが、2次予選で個人的に高く評価して本選に進んだ3名中2名が2位と3位に選ばれたのはなにより。第1位の韓国人バリトンに関しては、ほとんど印象に残っていないので意外といえば意外。まあ、バリトンやバスに関しては、もともとあまり興味がなく、単独で積極的に聴くことがないので悪しからず。
by ka2ka55 | 2016-08-24 01:30 | オペラ | Comments(0)

第14回 東京音楽コンクール 声楽部門 第2次予選@上野(16/08/18)の感想と審査結果

先日(8/18(木))上野・東京文化会館小ホールで(午前11時から午後3時半まで)行われた「第14回 東京音楽コンクール 声楽部門 第2次予選」の様子を眺めてきた。滅多にこの種のイベントに行くことはないのだが、最近の日本の若手のレベルを知ることもでき、興味深いひとときであった。
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出場者は上記写真の左上~右上(1番~6番)、左下~右下(7番~12番)の計12名。それぞれ課題曲(歌曲とアリアを1曲以上、約15分のプログラムを構成すること。曲数は任意とする)をピアノ伴奏で順番に歌った。尚、これまで出場者は日本人に限られていたが、今回から外国人も出場可となり、12名中外国人は韓国人3名(4番、6番、9番)、ロシア人1名(5番)の計4名だった。年齢に関しては、1991年生まれ(今年25歳)が最年少で1980年生まれ(同36歳)が最年長、平均すると30歳なので本ブログの「注目オペラ歌手」の平均年齢とほとんど変わらいないと言える。また、第1次予選での応募者数は94名で内訳はソプラノ60名、メゾソプラノ14名、テノール9名、バリトン10名、バス1名、第2次予選での内訳はソプラノ5名、メゾソプラノ3名、テノール1名、バリトン2名、バス1名だった。ちなみに審査員は、市原多郎(T)、伊原直子(A)、大倉由紀枝(S)、大島幾雄(Br)(審査委員長)、久保田真澄(B)、小林一男(T)、砂川涼子(S)、彌勒忠史(CT)、山下牧子(Ms)、ヴィンチェンツォ・ヴィーヴォの諸氏。その他、たしか総合審査委員長の小林研一朗氏(指揮者)やコンクルール顧問の堤剛氏(チェリスト)などもお見掛けした。
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コンクールは大きなトラブルもなくスケジュール通りに進行した。しいて「トラブル」を挙げるとすれば、最終出場者が歌っている最中に猛烈な雷鳴がホール内にも響き渡ったことぐらい。
さて、私はもちろん審査員ではなく、一介の聴衆にすぎないが、素人なりに密かに審査しながら聴いていて、残念ながら予想を上回るような逸材を目の当たりにすることはできなかったというのが正直な感想。その中で私が高く評価したのは以下の4名だった。
 3番 大賀 真理子(Ms)1980年 兵庫県出身
 5番 ヴィタリ・ユシュマノフ(Br)1981年 露サンクトペテルブルク出身
 9番 キム・テウン(Ms)1988年 韓国クァンジュ出身
 12番 今井 実希(S)1989年 神奈川県出身
専門家による審査結果が発表されてからでは意味がないので、休憩中および終了時に私の「審査」を証拠としてツイートしておいたのだが、発表された結果(本選出場者)は以下の通り。
2番 平山 莉奈(メゾソプラノ) HIRAYAMA Rina, Mezzosoprano
V.ベッリーニ:歌劇「カプレーティ家とモンテッキ家」より “ロメオがご子息を死に至らしめたのなら”
E.W.コルンゴルト:「6つの素朴な歌」より “夏” Op.9-6
E.W.コルンゴルト:「3つの歌」より “私にとってあなたは” Op.22-1
R.シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」より “気分を直しましょう!”
(ピアノ:山形明朗)
【本選演奏曲目】
G.ドニゼッティ:歌劇「ラ・ファヴォリータ」より “私のフェルナンド”
V.ベッリーニ:歌劇「カプレーティ家とモンテッキ家」より “君だけに、僕のジュリエッタ”
G.ロッシーニ:歌劇「チェネレントラ」より “悲しみと涙のうちに生まれ”

4番 アン・ジョンミン(バリトン) AHN JeongMeen, Baritone
S.ラフマニノフ:「12の歌」より “彼女は真昼のように美しい” Op.14-9
M.ラヴェル:「ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ」より “乾杯の歌”
V.ベッリーニ:歌劇「清教徒」より “ああ!永遠にあなたを失ってしまった”
(ピアノ:キム・テヒョン)
【本選演奏曲目】
G.ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」より “天使のように美しい娘”
R.ワーグナー:歌劇「タンホイザー」より “死の予感のように~夕星の歌”
G.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “私の最後の日が来ました~私は死に行きます”

5番 ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン) Vitaly YUSHMANOV, Baritone
G.ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」より “残酷で不吉な苛立ちが”
G.ヴェルディ:「6つのロマンス」より “この骨壷に近づいてはならぬ”
N.リムスキー=コルサコフ:「春に」より “高みから吹く風が” Op.43-2
(ピアノ:山田剛史)
【本選演奏曲目】
G.ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」より “おまえこそ心を汚すもの”
G.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “私の最後の日が来ました~私は死に行きます”

9番 キム・テウン(メゾソプラノ) KIM Taeeun, Mezzosoprano
J.ブラームス:「低音のための5つのリート」より “私の眠りはますます浅くなり” Op.105-2
J.マスネ:エレジー
P.マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より “ママも知るとおり”
(ピアノ:酒井愛可)
※曲順が変更となりました。
【本選演奏曲目】
A.ベルク:「初期の7つの歌」より “ナイチンゲール”
R.シュトラウス:「8つの歌」より “献呈” Op.10-1
J.マスネ:歌劇「ウェルテル」より “さあ涙を流させて”
G.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」より “おおむごい運命よ”

12番 今井 実希(ソプラノ) IMAI Miki, Soprano
G.ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より “慕わしき御名”
F.リスト:「ペトラルカの3つのソネット」より “平和を見出せず”
(ピアノ:高山真由香)
【本選演奏曲目】
J.ハイドン:オラトリオ「天地創造」より “いまや野は瑞々しい緑を差し出して”
C.グノー:歌劇「ファウスト」より “トゥーレの王~宝石の歌”
つまり、今回の第2次予選を通過して8月23日(火)の本選に出場できる5名のうち私が高く評価した4名中3名が入っていることになるが、この3名が第1位、第2位、第3位になるかどうかはわからない。ちなみに1位の賞金は100万円、2位は60万円、3位は40万円。

本選の結果

by ka2ka55 | 2016-08-21 05:00 | 音楽 | Comments(0)

続)注目オペラ歌手(1)ザビーヌ・ドゥヴィエル(Sabine Devieilhe, 1985-, 仏)(col-S)

▼ザビーヌ・ドゥヴィエル(Sabine Devieilhe, 1985-, 仏)(col-S)

すでに一昨年(2014-10-26)注目オペラ歌手(1)として同カテゴリーの一番最初に取りあげたフランス・ノルマンディー地方Ifs(カルバドス)出身のコロラトゥーラソプラノ歌手。
今回再度取り上げたのは、先頃オペラ関連の某サイトで行われたオペラ・アワード(Bachtrack Opera Awards 2016)の「最優秀女性歌手(Best Female Singer)」部門で最も支持を集めて受賞したため。ちなみに私も同ソプラノに一票投じたのだが、圧倒的ではないにせよ、アンナ・ネトレプコやチェチリア・バルトリなどを抑えての受賞は、「我が意を得たり」とでも言うべきか…いずれにしても自分の評価眼もまんざら捨てたものではないと思った次第。
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以下、前回掲載されていない比較的最近公開された動画の一部を参考動画として掲載する。

▼参考動画















by ka2ka55 | 2016-08-15 13:00 | オペラ | Comments(0)

注目オペラ歌手(68)ロリアーナ・カステラーノ(Loriana Castellano, 1981-, 伊)(Ms)

▼ロリアーナ・カステラーノ(Loriana Castellano, 1981-, 伊)(Ms)公式HP
南イタリア・アルタムーラ出身(今年35歳)のメゾソプラノ。
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▼関連記事
Il matrimonio segreto@ Innsbrucker Festwoche der alten Musik




▼参考記事
Mezzosopranistin sagt Innsbrucker Festwochen ab(BR KLASSIK 10.08.2016 von Frank Schwarz)

▼その他の参考動画













● Vivaldi: Juditha triumphans, oratorio in two parts, RV 644
Ann Hallenberg: Juditha
Nicky Kennedy: Vagaus
Delphine Galou: Holofernes
Loriana Castellano: Abra
Rosa Bove: Ozias
Modo Antiquo & Choeur de chambre de Namur
Conducted by Federico Maria Sardelli

by ka2ka55 | 2016-08-11 01:00 | オペラ | Comments(0)

注目オペラ歌手(67)エヴリン・ヘルリツィウス(Evelyn Herlitzius, 1963-, 独)(S)

▼エヴリン・ヘルリツィウス(Evelyn Herlitzius, 1963-, 独)
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http://www.berliner-zeitung.de/kultur/musik/sopranistin-evelyn-herlitzius-ich-mach--das-jetzt-einfach--2788302
「注目オペラ歌手」のカテゴリーでは原則として40歳以上(1976年以前生まれ)の歌手は対象外にしているのだが、たまに例外として取り上げることがある。今回取り上げるE.ヘルリツィウスはWikiによると1963年4月27日ドイツ・オズナブリュック出身で現在53歳。オペラ歌手としてのデビューは比較的遅く30歳(1993年、《タンホイザー》のエリーザベト役)、初めはダンサーだったようでもある。2002年(39歳)には「指環」のブリュンヒルデ役でバイロイトにデビュー、その後2006年と2007年の《パルジファル》でのクンドリー役、2010年の《ローエングリン》でのオルトルート役、さらに昨年(2015年)の《トリスタンとイゾルデ》でのイゾルデ役で出演している。つまりワーグナー歌手と言っても過言ではなさそうだが、ソプラノ歌手のタイプとしてドラマチックソプラノ(Dramatischer Sopran)に分類されており、今回注目した理由は、昨日の記事の参考動画(ヴェルディのオペラ《オベルト》)の中でのレオノーラ(Leonora)役がとくに印象的なため。そこで、operabaseで今後のスケジュールを見ると、「指輪」のブリュンヒルデ役、《ローエングリン》のオルトルート役以外では、《エレクトラ》の題名役、《カヴァレリア・ルスティカーナ》のサントゥッツァ役が予定されている。ちなみに2010年以降の来日は確認できないが、2007年11月にドレスデン歌劇場の来日公演《タンホイザー》のヴェーヌス役で出演したことは間違いない。

▼参考動画

















by ka2ka55 | 2016-08-08 04:00 | オペラ | Comments(0)

続)T.アデス作曲《The Exterminating Angel》@ザルツブルク音楽祭(16/7/28初演)とはどんなオペラなのか

d0103632_34852.jpg今月22日(7/22)(金)に開幕する今年のザルツブルク音楽祭(Salzburger Festspiele)だが、3/10付記事(下記参照)の通り、新制作として上演予定のオペラ3本がそれぞれラジオ(OE1)で放送されるようなので、メモしておく(日時はいずれも現地時間)。

・T.アデス《皆殺しの天使》(THOMAS ADÈS • THE EXTERMINATING ANGEL)/放送(Live): 7月28日(木)19:00~

・R.シュトラウス《ダナエの愛》(RICHARD STRAUSS • DIE LIEBE DER DANAE)/放送: 8月6日(土)19:30~

・C.グノー《ファウスト》(CHARLES GOUNOD • FAUST)/放送: 8月13日(土)19:30~

今年のザルツブルク音楽祭(Salzburger Festspiele)は7月22日から8月31日まで開催されるが、オペラ公演に関しては、新制作3本、再演2本、初演1本のほか、聖霊降臨祭音楽祭(Pfingstfestspiele)からの借用1本、演奏会形式3本が予定されている(参考記事)。このうち世界初演(Uraufführung)として上演されるのが、英国ロンドン出身の作曲家・ピアニスト・指揮者トーマス・アデス(Thomas Adès, 1971-)作曲のオペラ《The Exterminating Angel》全2幕。じつは当初、昨年(2015年)上演される予定だったものの、なぜか今年に延期された公演のようだが、同音楽祭での上演後、2017年の春にはロンドン(ROH)、秋にはニューヨーク(MET)でも上演が予定されている、いわば注目作品である(関連記事)。しかし、もちろんオペラとしては新制作だが、かつて映画化され、『皆殺しの天使』という邦題で1981年に日本でも公開されたルイス・ブニュエル監督のメキシコ映画(1962年製作・公開)のオペラ化のようである。Wikiの記事によると「ストーリー」は以下の通り。
あるブルジョワジーの邸宅で、夜会が始まった。楽しげに振舞う列席者たち。ところが、邸宅の従業員が次々に辞職していき、執事ただ一人になってしまう。何とか晩餐を用意する主賓夫婦。食事の後、音楽室に移った列席者たちはピアノや歓談を楽しみ、帰る様子もなくそのうちジャケットを脱ぎ、すっかり腰を落ち着けてしまう。次の朝になってみると、なぜか誰も部屋から出られなくなってしまう。

by ka2ka55 | 2016-07-28 18:00 | オペラ | Comments(0)

G.F.ヘンデルのオペラ《アルミーラ(Almira)》(HWV 1)を観たい/聴きたい/知りたい人のために

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685年2月23日 - 1759年4月14日)が作曲したオペラは42曲。このうち《アルミーラ(Almira)》―オリジナルタイトルは"Der in Khronen erlangte Glücks-Wechsel, oder: Almira, Königin von Castilien"(王冠とともに達成された運命の移り変わり、または:カスティリアの女王アルミーラ)―は作品番号の「HWV 1」からもわかるように、ヘンデルが19歳で初めて作曲したオペラであり、初演は「1705年1月8日ハンブルク・ゲンゼマルクト劇場」とあるので、初演時の年齢も辛うじて20歳前ということになる。ちなみにR.ワーグナー(1813-1873)も19歳で初めてのオペラ《婚礼(Die Hochzeit)》(1832年)を作曲(未完のまま破棄)しているが、12歳でオペラを初めて作曲したモーツァルトは別格としても十代でオペラを作曲するというのは、やはり異例(『天才』の証)と言えるかもしれない。
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ところで、今回、数あるヘンデルのオペラの中で、なぜ同オペラを取り上げたかというと、19歳で初めて作曲・初演されたということもさることながら、ヘンデルのオペラの中では珍しく台本(リブレット)がドイツ語で書かれていることもその理由のひとつ。正確には、もともとイタリア語の台本をドイツ語に翻訳したようだが、アリアの一部はイタリア語のままであるため、原語はドイツ語とイタリア語の混合版となっている。同オペラの後、1708年までにハンブルクで上演されたオペラ3曲も台本は同様の混合版だったようだが、いずれも紛失してしまっているため、《アルミーラ》が唯一現存し、現在でも上演されるヘンデルの「ドイツ語オペラ」と言える。ちなみにWikiの記事によると、形式(Form)は「初期ドイツバロックオペラ(frühe deutsche Barockoper)」と書かれている。
さすがのヘンデルといえども19歳での作曲では成功しなかったのではと思いきや、約1カ月半(1/8~2/25)の間に約20回も上演されて「めざましい成功(ein durchschlagender Erfolg)」を収めたらしいので、やはりさすがにヘンデルと言うべきか。

▼登場人物
・アルミーラ(Almira)、カスティリアの女王で密かにフェルナンドに恋をしている(ソプラノ)
・エディリア(Edilia)、王女(ソプラノ)
・コンサルヴォ(Consalvo)、セゴビアの領主でアルミーラの後見人(バス)
・オスマン(Osman)、コンサルヴォの息子(テノール)
・フェルナンド(Fernando)、捨て子でアルミーラの秘書(テノール)
・レイモンド(Raymondo)、モーリタニアの王(バス)
・ベランテ(Bellante)、アランダの王女(ソプラノ)
・タバルコ(Tabarco)、フェルナンドの召使(バス)

▼あらすじ
・第一幕(Erster Akt
・第二幕(Zweiter Akt
・第三幕(Dritter Akt

▼参考CD(Georg Friedrich Händel: Almira
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▼全曲(音源のみ)




▼参考動画


Aria
Edilia
Proverai di che fiere saette s’armi l’ira di donna tradita. Come far sa’ ben tasto vendetta, nobiltà, che si vede schernita.



・関連記事









by ka2ka55 | 2016-07-09 12:17 | オペラ | Comments(0)

F.ブゾーニ作曲《ファウスト博士(Doktor Faust)》とはどんなオペラなのか…

1925年に独ドレスデンで初演され、来年(2017年)3月に同じくドレスデンすなわちザクセン州立歌劇場(semperoper)で上演予定(3/19プルミエ)のオペラ《ファウスト博士(Doktor Faust)》(T.ネトピル指揮/K.ウォーナー演出)がちょっと気になるので調べてみる。
作曲は「イタリア出身でドイツを中心に世界中で活躍した作曲家・編曲家・ピアニスト・指揮者・教育者」のフェルッチョ・ブゾーニFerruccio Busoni, 1866-1924)。以下、Wikiの記事を抜粋して引用:
本名はダンテ・ミケランジェロ・ベンヴェヌート・フェッルッチョ・ブゾーニ (Dante Michelangelo Benvenuto Ferruccio Busoni) 。作曲家として新古典主義音楽を提唱し、電子音楽や微分音による作曲など、未来の音楽像を描き出してみせた。シベリウスやニールセン、レーガー、マニャール、シェーンベルク、バルトークなど、ブゾーニの尽力によって世界の檜舞台に出た作曲家は少なくない。

ブゾーニは短期間グラーツで学んだ後、1886年にライプツィヒに赴き、その後いくつかの教職に就く。まず1888年にヘルシンキで教鞭を執り、同地で後の夫人イェルダ・ショーストランド (Gerda Sjöstrand) に出会っている。1890年にはモスクワ、翌年から1894年までアメリカ合衆国でも教鞭を執った。アメリカではヴィルトゥオーゾのピアニストとして演奏旅行もこなしており、有名なバッハの《シャコンヌ》の編曲も、この頃に手懸けたようである。
1894年にベルリンに居を構え、同地でピアニストや指揮者として一連の演奏会を行い、とりわけ同時代の音楽の普及につとめた。ウィーン国立音楽院やヴァイマル、バーゼルでは、数々のマスタークラスで教鞭を執り、クラウディオ・アラウやエゴン・ペトリらの門弟を育てた。

ブゾーニは、ピアノ演奏のレコードやピアノロールを遺した。ブゾーニの作品は、作者の死後、長年にわたって多くが無視されてきたが、ピアノの偉大なヴィルトゥオーゾとして、またバッハ作品の編曲者として、また来るべき現代音楽の擁護者として記憶されてはいた。1980年代を境に、ブゾーニ作品への興味が蘇るようになった。ベルリン市シェーネベルク(英語版)のブゾーニの住居では、記念のレリーフによって彼の功績が称えられている。

ブゾーニの管弦楽組曲《トゥーランドット(Turandot)》(1904年)は、おそらく彼の管弦楽曲では最も有名な作品で、ここからオペラ《トゥーランドット》(1917年)に発展した(ただし知名度と世界的成功において、プッチーニの同名のオペラとは比べようがない)。ブゾーニが他に完成させたオペラは2つで、《花嫁選び(Die Brautwahl)》(1911年;E.T.A.ホフマン原作)と《アルレッキーノArlecchino》(1917年)である。ブゾーニの最も有名なオペラ《ファウスト博士(Doktor Faust)》は1916年に着手されたが未完成に終わり、作曲者の死後、門人フィリップ・ヤルナッハ(ドイツ語版)によって完成された。その後、ヤルナッハの解釈がブゾーニの意図に忠実ではないとの見方から、アントニー・ボーモント(英語版)によって新版が作成された。
「ファウスト博士」といえば、ゲーテの「ファウスト」はもちろん、トーマス・マンの「ファウスト博士」がよく知られているが、同オペラの台本は作曲家自身のオリジナルらしい。いずれにしても滅多に上演されないオペラであることは間違いなく、それを含めて、初演と同じドレスデンで上演されること、演出がキース・ウォーナー(Keith Warner)である点でも注目すべき公演と言える。
尚、Wikiの記事中これまでの「重要な上演」(Wichtige Aufführungen)の一つとして挙げられている2006年にチューリッヒで上演された公演(全曲)の動画が公開されているので参考のため掲載する。

▼参考動画


ブゾーニの大作『ファウスト博士』がブルーレイで登場。クラウス・ミヒャエル・グリューバー演出によるチューリヒ歌劇場でのライヴ収録。
 1916年から書き始められた『ファウスト博士』は、8年の作曲期間を経るも、結局最後の2つのシーンは未完のまま残されました。ここでは、彼の友人で作曲家のヤルナッハによって補筆された版を使用、物語は一応の完結を見ています。上演自体が珍しいオペラなだけに、こうして映像が観れるだけでも嬉しいことなのですが、最近活躍著しい若手指揮者フィリップ・ジョルダンのすっきりした音楽と、複雑怪奇なこの役を大変得意としているハンプソンの表情豊かな歌唱を得て、まことに見事な仕上がりぶりです。ゲーテのファウストから題材を借りつつ、様々な要素を織り交ぜた神秘的で少々グロテスクな情景は鮮烈な印象を残すことでしょう。

・ブゾーニ:歌劇『ファウスト博士』全曲
 ファウスト博士:トーマス・ハンプソン(Br)
 ワーグナー/式部官:ギュンター・グロイスベック(B)
 メフィストフェレス:グレゴリー・カンデ(T)
 パルマ公/グレトヒェンの兄:レイナルド・マシアス(T)
 パルマ公妃:サンドラ・トラットニッグ(S)
 少尉:マルティン・ツィセット(T)
 チューリヒ歌劇場管弦楽団&合唱団
 フィリップ・ジョルダン(指揮)
 演出:クラウス・ミヒャエル・グリューバー
 美術:エドゥアルド・アーロヨ
 衣装:エーファ:デセッカー
 照明:ユルゲン・ホフマン
 2006年、チューリヒ歌劇場でのライヴ収録
HMVの「商品説明」より

by ka2ka55 | 2016-07-02 03:51 | オペラ | Comments(0)