Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

J. A. ハッセ作曲《ペルシャ王シロエ》とはどんなオペラなのか…

▼ヨハン・アドルフ・ハッセ(Johann Adolph Hasse, 1699-1783, 独)作曲《ペルシャ王シロエ(Siroe, Re di Persia)》というオペラ、4月24日にアン・デア・ウィーン劇場で行われた演奏会形式の公演に関する高評価のレビューが目にとまったが、作曲家も曲名もほとんど知らなかったので、すこし調べてみた。
J.A.ハッセは1699年という17世紀最後の年にハンブルク近郊のベルゲンドルフ(Bengendorf)に生まれた後期バロックのドイツの作曲家(没地はヴェネツィア)。G.F.ヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685-1759)よりも14歳若いが、ほぼ同時代の作曲家と言える。生前は主にイタリア様式のオペラで名を馳せ、非常に多作(List of operas by Hasse)だった。「シロエ」はどちらかというと初期の作品(1733年ボローニャ初演)だが、じつはハッセが初めて扱った題材ではなく、ヘンデル(HWV24 初演1728年)もA.L.ヴィヴァルディ(1678-1741)(1727年初演)もL.ヴィンチ(1690-1730)(1726年初演)も作品化している当時としては人気の題材だったようである。具体的には、ペルシャの王位継承をめぐる父親の王(コシュロ)、その長男(シロエ)と次男(メダルセ)、シロエの恋人(エミーラ)を中心に展開するドラマのようで、あらすじ(Synopsis)を読む限り比較的単純な話であるため、どこにそれほどの人気があったのかよくわからない。しいて理由を考えると、当時、まさにカストラートの全盛期であり、じっさいにハッセの「シロエ」の初演ではシロエ役がファリネッリ(Farinelli, 本名:カルロ・ブロスキ(Carlo Broschi), 1705- 1782)、メダルセ役がカファレッリ(本名:Gaetano Majorano, 1710-1783)という当時の二大スターが出演したことが関係しているのではないか。つまりカストラートのために書かれた作品だったということ。しかし、カストラートが衰退し、消滅してゆく中で必然的にハッセの作品も忘れ去られることとなるが、このところこうしたバロック作品が復活上演されているのは興味深い。もちろん、カストラートが復活しているわけではないが、それに代わる優れたカウンターテナーもしくはメゾソプラノの存在と無関係ではないかもしれない。先月アン・デア・ウィーン劇場で上演されたのは、すでに昨年(2014年)11月に仏王室オペラ座(ヴェルサイユ)で上演(演出: Max Emanuel Cencic(シロエ役も))(下記動画参照)された際のキャストで行われた演奏会形式の公演のようである。

▼参考動画






by ka2ka55 | 2015-05-07 21:48 | オペラ | Comments(0)