Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

B. マルチヌー作曲《ギリシャ受難劇(Řecké Pašije)》とはどんなオペラなのか…

一昨日(2015-04-15)の記事にあるように、グラーツ歌劇場ではB. マルチヌー作曲《ギリシャ受難劇》(独語タイトル: Die Griechische Passion)が来年(2016年)3月に上演予定なのだが、このオペラ、いったいどんなオペラなのか…そもそもマルチヌーとはどんな作曲家なのか…話はそこから始めなければなるまい…

▼ボフスラフ・マルチヌー(Bohuslav Martinů, 1890年12月8日-1959年8月28日)はチェコ出身で「大変多作な作曲家で6曲の交響曲を始め、様々な楽器のための30曲近くもの協奏曲、11作のオペラをはじめ、あらゆる分野で作曲を行った」とWikiの記事にはある。尚、より詳しくは、日本マルチヌー協会公式HPが大いに参考になるが、そのトップページには以下のように記載されている:
マルチヌーは幼い頃から作曲家としての才能を示し、 プラハ音楽院にヴァイオリン科の生徒として入学したものの、出席日数が足らず単位を落とし、オルガン学校に転学した挙句に退学。 しかしその後パリで国際的名声を獲得し、大戦中はナチの手を逃れて渡米、クーセヴィツキーらに支えられ、 交響曲などの大作を次々に発表し、初めての地で大成功を収めた。
戦後は祖国への帰国を望んだが、社会主義政権は彼の帰国を拒んだ。 望郷の思いを作品に託しながら帰国の機会を伺うが、望みは叶わずスイスで死去した。
彼の死後、チェコでもマルチヌーの作曲家としての業績がようやく認められ、 今日ではスメタナ、ドヴォジャーク、ヤナーチェクと並ぶ大作曲家として再評価がすすみ、2000年2月1日、 International Bohuslav Martinů society(IBMS)がベルギーにて発足、 2008年1月にはInternational Martnů Circle(IMC)が 正式機関としてチェコ共和国に登録されました(2005年7月発足)。

▼オペラ《ギリシャ受難劇》について:
11作のオペラのうち最後から2つ目つまり最晩年(1954~1957年、1958~1959年改訂)の作品。原作はギリシャ人作家ニコス・カザンザキス(1883-1957)の『キリスト再磔』という400ページに及ぶ大作(英訳版)を原作者の許可を得てマルチヌーが10分の1に短縮して台本にしたもの。初演は1961年6月9日にチューリヒでドイツ語版(たぶん改訂版もしくは第2稿)で行われている。「あらすじ」などについては、やはり上記HPに詳しく掲載されているが(当該ページ)、「今世紀初頭、アナトリアの山村でトルコ人に支配されながら平和に暮らしているギリシャ人たちと、トルコ人に追われ助けを求めてやってきたギリシャ人難民との魂の争いの物語」とある。上演頻度はきわめて少なく、第1稿での世界初演が1997年7月に墺ブレゲンツ音楽祭で行われ(下記動画参照)、2000年4-5月に英ROHでいずれも英語版で上演された後の上演記録はないので、来年のグラーツでの上演(英語版、ドイツ語字幕)は、その意味でも注目に値するかもしれない。

▼参考動画



《ギリシャ受難劇(The Greek Passion)》全曲@墺ブレゲンツ音楽祭(1997年7月20日収録)
指揮: ウルフ・シルマー/演出: デイビット・パウントニー

by ka2ka55 | 2015-04-17 04:05 | オペラ | Comments(0)