Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

考察: Wie groß war Richard Wagner?(ワーグナーの身長はいくつだったのか)

▼作曲家ワーグナー(Richard Wagner, 1813-1882)の偉大さ、いや大きさ、つまり身長については諸説が存在する。たとえば、ウィキペディア日本語版のワーグナーの記事中「人物」の項には「ベートーヴェンとほぼ同じく後期の楽劇の巨大さからは想像できない身長167cmぐらいの中肉男であった」とある。あるいは、出典は不明だが、ワーグナーと親交のあった哲学者ニーチェは「ワーグナーの身長は、150cmに満たなかった」と言っているとか。また、ドイツ語で書かれたサイトを検索してみると、以下のような記述が見つかる。
In dem gefälschten Schweizer Paß mit der einzigen existierenden Größenangabe wurde eine Körpergröße von 166,5 cm angegeben. Die Größenangaben schwanken bei den Biographen aber je nach Wertschätzung zwischen 151 cm und 166,5 cm. Die wahre Körpergröße ist nicht mehr zu klären.
http://www.deropernfreund.de/wagnerjahr-2013.html
▼ワーグナーは1849年、ドレスデンで起こったドイツ三月革命の革命運動に参加したのち、運動に失敗してスイスに逃れて亡命生活を送るが、その際の偽造スイス旅券には身長が「166,5 cm」と記載されている。しかし、伝記における身長には「151cm~166.5cm」のばらつきがあり、本当の身長は不明らしい。
▼ただ、いずれにしても170cm以下であることは間違いなく、ひょっとすると160cm以下だった可能性もある。というのも、妻となったコジマ(Cosima, 1837年-1930年)を椅子に座らせていっしょに撮った有名な写真(左)があるが、ここで2人が立って並んで撮られていないのは、ワーグナーがコジマより背が低く、それを隠すためと言われている。しかも某記事によると身長差が15cmあったとされている(Richard ist 15 cm kleiner als sie)。これが事実だとすれば、仮にワーグナーの身長が167cmであれば、コジマの身長は182cmだったことになり、さすがにこれはちょっと考えにくい。ただし、コジマの実父すなわち作曲家のフランツ・リスト(1811-1886)は、ワーグナーとは対照的に185cmの長身だったそうなので、その娘が相当に大柄な女性だったことは十分に考えられる。
▼ちなみにワーグナーが立っている比較的珍しい全身の写真(右)を見ると、たしかに小柄であることがわかるが、以上の点とこの写真からワーグナーの身長は、やはり160cm以下だった可能性が高いのではなかろうか。
d0103632_539879.jpg
▼さて、以下の写真もなかなか興味深い。真ん中の女性がコジマで他の男女は息子や娘や娘婿たち。
d0103632_17323174.jpg
Cosima Wagner mit allen ihren Kindern und dem Schwiegersohn Graf Gravina.
Von links nach rechts: Graf Gravina, Isolde Wagner, Daniela Thode, Cosima Wagner, Siegfried Wagner, Eva Wagner, Blandine Gräfin Gravina. Um 1890.
http://www.hschamberlain.net/briefwechsel_cw_und_hsc/briefwechsel_wien1.html
▼左からグラヴィーナ伯爵(娘婿)、イゾルデ・ワーグナー(長女)、ダニエラ・トーデ(前夫ハンス・フォン・ビューローとの間の長女)、コジマ・ワーグナー、ジークフリート・ワーグナー(長男)、エーファ・ワーグナー(次女)、グラヴィーナ伯爵夫人ブランディーネ(前夫ハンス・フォン・ビューローとの間の次女)(1890年頃)
▼コジマと5人の実子が全員ほぼ同じ身長に見えるのも興味深いが、この写真からもコジマが180cmを超えるような大女ではなさそうなことがわかる。おそらくどんなに高くても175cm前後か。すると、やはりワーグナーの身長は160cm前後ということになる。
by ka2ka55 | 2013-08-24 05:47 | ニュース | Comments(0)