Das Notizbuch von ka2ka ― ka2kaの雑記帳

ドイツの中心で歌合戦

ドイツの城(Burg)というと、バイエルンのノイシュヴァンシュタイン城があまりにも有名だが、見た目や観光の目玉としてはともかく、文化的・歴史的重要性という点ではあまり評価は高くないようで、たとえばユネスコの世界遺産には指定されていない。"Burg"は特に中世の城や城郭を意味するので、その中世の城を模して19世紀に新たに建てられたノイシュヴァンシュタイン城に建築物として「顕著な普遍的価値」を見出すには多少無理があるのかもしれない。
ドイツの数ある"Burg"の中で世界遺産に指定されている物件は意外と少なく、その希少な一つがヴァルトブルク(Wartburg)である(日本語では一般に「ヴァルトブルク城」と呼ばれるが、これでは「城」が重複するので「ヴァルト城」と呼ぶべき? 一方、ドイツ語では地名と区別するために"Die Wartburg"と定冠詞付きでも呼ばれる)。



d0103632_15323521.jpg「ヴァルトブルク城」といえば、ワーグナーの《タンホイザー》を連想せずにはいられない。何といっても《タンホイザー》の正式タイトルは《タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦》(Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg)であり、文字どおり「ヴァルトブルク城」が舞台の一つとなっているオペラである。興味深いのは、この古城があるアイゼナハ(Eisenach)の位置をあらためて調べてみると、ドイツのほぼ中心にあること。ここでルターが新約聖書(ギリシア語)をドイツ語に翻訳し、バッハが生まれたことでも知られる。ちなみに、かつてマールブルク(Marburg)に住んでいたことがあり、アイゼナハは目と鼻の先、しかも姉妹都市のようだが、当時(30年前)は東西ドイツが未統一時代で東独に位置していたため近くて遠い「異国」の地であった。今ではフランクフルトから特急で1時間45分、日帰りが十分に可能。
by ka2ka55 | 2011-09-02 23:35 | 旅行 | Comments(0)